夜の町に漂うクラゲ

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名前もない。

故郷もわからない。

夜の海をたったひとりでさまようクラゲ。

僕は町でひとり、深夜に、町を漂う。

長くひとりで暮らしてきた彼とは、僕は交われない。

それでもあの美しく優雅な姿を求める。

近づくこともできない、幻影。

暗いからいいのだ。

何もないあの世界には僕は行けない。

ここには信号も、街灯も、アパートの光もある。

そこに魅了される僕がいる。

たったひとりの世界、僕には行けない。

怖くて行けない。

人には行けないクラゲの世界。