Sさんのおじいちゃん

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事業所にやかましいと言われるおじいちゃんがいる。

僕も最初はめんどくさく思っていた。

絡んでくるし、声はでかいし、臭いが気になることもあるし。

一人でも喋っている人なので、無視でもいいかと思っていた。

ある日、ひとりで休憩室で座っているSさんを見かけた。

その時、気になって話しかけてみると、すごい嬉しそうに話し出した。

内容はいつものとっちらかった内容だったが、Sさんも寂しいのだと感じた。

知的障害ということで、自分とは違うのだとどこかで考えていた。

それから少しずつ話しかけるようになると、Sさんは楽しそうに話した。

それが僕も嬉しくて楽しかった。

Sさんはたまに過去の悔いを話すことがある。

「結婚したかった」や、「子どもがいたらな」と話す。

それを聞いて僕も障害を抱える人が普通のライブイベントを経験できるような、サポートをしたいと考えるようになった。

まだまだ入り口にも立ててないが、障がい者の生涯のサポートが出来るように、頑張りたい。